レイキ伝授のテキスト(一部を抜粋)を、WEB公開します。
掌の整体処のレイキ伝授では、テキストによる習得は重視していません。
あくまで、テキストは覚書程度のものであり、核心を身に付ける為には日々の実践が必要です。
テキストを参考に、レイキ伝授の雰囲気だけでも掴んで頂けたらと思います。
(転載厳禁)
レイキ伝授(講座)の詳細は >>こちら
レイキヒーリング講習Ⅰ
テキストブック(WEB公開版)
【ファースト・ディグリー・アチューメント】
1,レイキとは
1-1 レイキの概要
レイキは、大正末期に日本で生まれた手当て療法の一つです。今や世界中に広まって、いろいろな国で多くの人に使われています。
手当て療法の起源は古く、昔から手の平から放射する不思議なエネルギーによって患部を癒す、ということが行われていました。キリストや仏陀のような聖者や悟りを開いたといわれる人は、「手当て」をして人々を癒したと言われています。
私たちも日常で、頭痛や腹痛など痛みや不快感がある時は、自然にそこへ手を当てることがあるかと思いますが、この潜在的な力を無意識に使おうとしているのです。
日本語で「手当てする」という言葉が「治す」という意味に使われているのは、上記のような事が背景になっているとも言われています。
現在、レイキは全世界に広がり、アメリカでは自己啓発、能力開発等にも使われています。日本ではあまり知られていませんが、欧米では代替療法として広く普及し、安全で効果的なヒーリングテクニックとして活用されています。
1-2 靈氣法の各段階について
靈氣法を学ぶには、以下のステップがあります。
第1段階は「体の浄化」と言われ、4回の『アチューメント』によってレイキを使うための回路を開き、気の流れやすい状態にしていきます。『アチューメント』については、詳しく後述します。
第2段階は「心の浄化」と言われ、3回のアチューメントと同時に、3つのマントラと3つのシンボルを受け取ります。これによって、遠隔ヒーリングや過去や未来へのヒーリング等、より幅広くレイキを使うためのテクニックを身につけていきます。
レイキの最終段階となる第3段階は「高次元の自己とのつながり」と言われ、さらに1つのシンボルとマントラを受け取ります。
第1段階(ファースト・ディグリー)は靈氣法の最初のステップでありますが、全ての段階を包括しています。
ファーストだけでも、身体だけでなく心も癒すことができますし、直感力も向上します。
ファーストだけでも自己ヒーリングや家庭内ヒーリングとして充分な効果が得られますので、無理にセカンド以降に進む必要はありません。
靈氣を使って行く内に、より専門的に靈氣を活用していきたい、追求していきたい、仕事として手当てをして行きたいと感じた場合、第2段階(セカンド・ディグリー)以降に進めば良いかと思います。
2,レイキの歴史
2-1 靈氣法創始者 臼井甕男先生について
臼井甕男(うすい みかお)先生は、岐阜県山県郡谷合村に慶応元年(1865年)8月15日に生まれました。幼時より苦学しながら勉学に励みました。
成長の後は、欧米や中国に渡航し遊学しましたが、出世では実力どおりにいかず、不運でしばしば生活に困窮しましたが、少しも怯まず、益々鍛錬に励みました。
先生は温厚で慎み深く、うわべを飾らない人柄でした。身体は大きくがっしりとしていて、明確な意志を持ち、忍耐強く何事にも取組む方でした。非常に多才で、読書を好み、歴史や伝記、医学書、仏教やキリスト教典、心理学、神仙術、呪術、易学、人相学に至るまで、全て熟知されていました。
様々な学びの中、『人生の目的とは何か』という大命題の探求から、禅の道に入り、真の悟りともいえる安心立命の境地を目指し修行に励みます。
しかし、どうしても悟りを得ることはできず、悩み抜いた末に禅師に相談したところ、「それなら一度死んでみなさい」と答えを受けます。
先生は「自分の人生も、もはやこれまで」という覚悟を決め、大正11年(1922年)3月に京都郊外の鞍馬山にて断食修行を始めます。
修行のための断食ではなく、死を覚悟してのものだったそうです。
断食に入り21日目の真夜中、先生は脳天に落雷を受けたような激烈な衝撃を感じ、そのまま意識不明の状態に陥ります。数時間後、ふと目覚めると夜が明け始めた頃で、心身爽快な気分に満ちていました。そして、衝撃を受けた時に感じたエネルギーが心身を貫き、体内で共鳴し「宇宙即我」「我即宇宙」の一体感を体感し、求めていた悟りの境地を得たことを知ります。
悟りが得られたことに喜び勇んで山を降りる途中、石につまづき足の爪をはがしてしまいます。
うずくまって爪の剥がれた場所に手を当てていたところ、痛みがとれてしまったのです。
その後、山のふもとまで降りてくると、小さな食堂があり立ち寄りました。
そこの主人の孫娘は顔が腫れるほどひどい虫歯でしたが、先生が手を当てていると痛みが引いたそうです。
さらに、帰宅後に病床に伏していた夫人に手を当てると治癒するなどの体験を通し、自身に癒しの力が授けられていることに気がつきます。
そして「この力を自分や家族で独占するのではなく、広く世の中の人と共有したい」と思い、工夫研究を重ね、この能力を他人に伝授し、心身改善に活用する方法を見いだします。
それが靈氣法の始まりです。
大正11年4月に、指導法を定めた上で、東京青山で「臼井靈氣療法学会」を創設し、治療と共に靈氣法の公開伝授を行いました。
非常に盛況で遠近から人が集まり、指導や治療を求める人の列が野外まで溢れたほどでした。
大正12年9月の関東大震災では、毎日街中を回り治療を行い、これで救われた人たちは数え切れないほどだったと言われています。
その後、名声が高まり全国各地からの招聘が多くなり、臼井靈氣は国内を席巻する事になります。
しかし、靈氣感得後わずか4年の大正15年(1926年)3月9日、先生は旅先の福山市にて、脳溢血のため62歳の生涯を閉じました。
2-2 五戒について
靈氣法に伝わる五戒は、靈氣を行う者が日々心がけるものとして現在まで受け継がれています。
臼井先生の表す靈氣療法とは・・・
宇宙の靈能に基づく靈氣の独創療法
『第一に心を癒し、第二肉体を健全にし、愛と平和の生涯を全うし、
その傍ら他の病者を癒し、自他共に幸福を増進することを指名とせよ』
五戒は靈気のためだけではなく、人として生きていく上で、常に心がけるべき事でもあると言えるでしょう。
招福の秘宝・万病の霊薬(五戒)
『今日だけは 怒るな、心配すな、感謝して業を励め、人に親切に』
◆『今日丈けは』・・・過去に悔やまず、未来に不安を持たず「いま」を大切にしなさいという教えです。
◆『怒るな』・・・怒りの感情は自他を傷つけ、自他をも害する感情であるから、精神と感情を調和させ、心を穏やかに平和にしようという教えです。
◆『心配すな』・・・精一杯努力した後は、天(大宇宙)に任せ、安らかな心を保持しようという教えです。
◆『感謝して』・・・人は、全てのものに支えられ生かされていることに感謝しましょうという教えです。
◆『業をはげめ』・・・仕事や家庭生活など、与えられた役割をこなし、人との関わりや日常生活をきちんとこなし、学びを進めていきましょうとういう教えです。
◆『人に親切に』・・・人に親切にするというのは、 自分を大切にする事に繋がっているという教えです。
2-3 日本国内での伝統継承について
臼井先生は「手当て療法の中興の祖」と言われ、先生から公開伝授を受けた弟子の数は二千人を超えたと記録されています。しかし、初伝、奥伝、神秘伝の全てを学ぶことを許された人は非常に少数で、現在判明しているのはわずか三名。いずれも海軍に籍を置いていた牛田従三郎海軍少将、武富海軍少将、林忠次郎海軍大佐です。特に二人の海軍少将が中心となって、積極的に海軍内で広められたそうです。
林忠次郎先生(1879年~1941年)は、退役後の大正14年に臼井先生から靈氣法の最終秘伝を受け、専門の靈氣治療家となり、臼井先生の遺志を継いで戦前まで東京信濃町に靈氣治療院を開き、活躍されました。ここには8つの治療台があり、1人の患者を2人で治療する方式で、常時16名の靈氣治療家をかかえ非常に盛況であったと言われています。
2-4 世界へ拡大したレイキと日本への再上陸
林忠次郎先生の治療所で治療を受けた人々の中で、奇跡の回復を遂げた 高田ハワヨ(1900年~1980年)という女性がいました。
ハワイ生まれの日系二世の彼女は難病の治療のため、幼い2人の娘と共に昭和10年に両親の故郷である日本へ来日しました。
そこで、医師から林先生の治療所を紹介され靈氣法による治療を受けたところ、2ヶ月後には健康を回復し、8ヶ月後には完治しました。
感激した彼女は、この治療所で林先生の弟子として約1年間働いた後、2人の娘たちとともにハワイへ帰り、現地にて靈氣クリニックを開きました。
林先生が昭和13年にハワイを訪れたときに師範認定を受けましたが、治療に専念し、ほとんどレイキ療法家を育成しませんでした。
しかし昭和50年頃から本格的に育成を始め、22名のレイキ・マスター(ティーチャー)を養成しました。
高田ハワヨが亡くなったのは1980年12月ですが、その年の8月、高田ハワヨと22名の弟子たちは「アメリカ・レイキ協会」を設立しました。
現在は、この組織が発展し、二つの団体になっています。
一つは1981年に高田ハワヨの孫娘であるフィリス・フルモトがグランドマスターとなって設立した「レイキ・アライアンス協会」です。
もう一つは、1982年に文化人類学者バーバラ・レイ博士が会長となって設立した「ライディアンス・テクニーク協会」です。
この二つの団体を中心に、西洋レイキは世界的な知名度を持ち、アメリカ以外の諸外国にも普及しました。
日本では近年まで、その名前すら知らないという人が多かったのですが、欧米では1980年代の初頭からニューエイジ運動に結びついて急速な広がりを見せ、あっという間に世界各国へと広まっていきました。そして1980年代の後半に、全く新しいヒーリングテクニック・レイキ(REIKI)として日本に逆上陸してきました。
3,レイキの内容
3-1 レイキは宇宙の生命エネルギー
「レイキ」とは「宇宙の生命エネルギー」のことをいいます。
臼井先生は「宇宙空間に存在するものは、ことごとく靈氣を保有している」と言われ、「全ての存在の根源である宇宙エネルギー」を「靈氣」と名付けられました。
大宇宙(大自然)は、一瞬の停滞もなく運行し循環しています。私たち人間も大自然と同質の存在として小宇宙と呼ばれているように、大宇宙の波動と同調し、共振共鳴することによって生かされています。大宇宙と小宇宙、この両者を結びつけているものが宇宙エネルギーと呼ばれる波動です。
宇宙エネルギーは、太陽や月、地球を含む全宇宙を生み出し、育み、更に拡大し続けているエネルギーです。また、地球上に海をつくり生物を発生させ、人類を進化させたのも宇宙エネルギーの力によるものです。このエネルギーは、一本の雑草にも穀物の一粒にも存在しています。もちろん人にも存在しており、科学の学説では「すべての存在は波動(周波数)であり、振動数が異なるだけで同一の性質を持っている」事が言われています。
宇宙エネルギーは、人間や植物など、生き物の体内にあるときは「生命エネルギー」となり、自然治癒力や人生を力強く生きるための活力を与えてくれています。「生命エネルギー」はオーラ、氣、靈氣、生命磁気、プラーナ、人体放射能など、様々な名称で呼ばれています。人間は「万物の霊長」と言われるように、最も靈氣を多く保有し、霊光(オーラ)の放射も旺盛です。
では、靈氣法を実践することには、どんな効果、意味があるのでしょうか?
ストレスや病気、環境などの全ての不調和によって、人の身体や精神活動が大自然(大宇宙)の波長と合わなくなった時、心身や運命の不調に見舞われます。
それは、単なる偶然や不運から起こっているのではなく、中心から外れ、又は全体から外れていることによって起きていきます。
そのような意味から、靈氣法を実践することで「あなたの本質を変化」させるというものではなく、大宇宙とあなたの波長を同調させることができます。
これによって、「本来あるべきあなた」に回帰させ、心身や運命、更に深いレベルでの不調があれば解消し、魂にとって「必要な学び」が完成するサポートをしてくれるものなのです。
そのためには、靈氣のアチューメントを受けた後、セルフヒーリングをしっかりと行い、氣の流れやすい状態にすることが大切です。これによって、心身の緊張やストレスを緩和し、本来あるべき自分へと戻ることが可能になっていきます。
3-2 アチューメント
靈氣法というのは、いのちの動きと同調し、宇宙エネルギーであるレイキの働きにより、全てを癒していくヒーリング・テクニックです。
いのちの動きと同調するというのは、宇宙の意識・リズムと同調して宇宙エネルギーを受信し、そのまま伝えるということです。
いのちの動きと同調するために身体を整える方法を、臼井先生の時代は霊授と呼んでいました。これが現在のアチューメントに相当します。
アチューメント(attunement)は、英語で「無線電波に波長を合わせる」などの意味です。
つまりレイキのアチューメントにおいては、宇宙の意識・リズム(いのちの動き)と同調して宇宙エネルギーを受信するために身体の調整を行う、といった意味であるといえます。
第一段階では、4回のアチューメントによって身体を調整し、頭頂から背骨に添って仙骨までのラインに、気の流れやすい状態を作っていきます。
第二~三段階では、シンボルや言霊によって宇宙の波動と共振共鳴できるように、環境設定を行っていきます。
これらは、レイキエネルギーを伝えることの出来るマスター(ティーチャー)の手によって、一人ひとり確実に行う必要があります。
3-3 レイキヒーリングと自身の中心を知る
アチューメントを受けることによって、いつでもレイキが使えるようになります。
それはつまり、ヒーリングが出来るようになるということです。しかし、靈氣法とはヒーリングだけではなく、自身の中心を知るための道標でもあるのです。
現代社会の状況は、様々なストレスを生みやすくなっています。昔と比べると、同じ距離を移動するにも時間が短縮され、24時間、いつでも買い物も出来るようになって・・・社会は便利になったと言えます。
しかし、社会が便利になればなるほど、身体を使う事が無くなっていきます。
また、昼夜逆転した勤務を行う仕事も増えるなど、心身ともに負担がかかりやすい状態になっています。
それに加え、職場や家族との人間関係や、将来への不安、競争社会の中、仕事で背負う責任の増加など・・・多くのストレスを抱えることになっていきます。
私たちはストレスを感じると、身体が緊張し血流が悪くなり、肩こりや頭痛など、不調が発生します。
ストレスによる緊張は、身体だけでなく心にも及びます。近年は、うつ病などの精神疾患も急増しており、ストレスによる心身の疾患は大きな問題となっています。
また、世界の人口の約3%、1億人以上がうつ病だと概算されており、ストレスによる心身への影響の大きさが現れています。
私たちが何かに対してストレスを感じる根本は、『自分の中心(身体感覚)を見失っている』ことから来ていると思います。
世の中が速いスピードで動き、それに付いていこうとするあまり、自分の中心の要求とのギャップが大きくなる・・・そこにストレスを感じるのです。
このような時代だからこそ、自分の中心(身体感覚)をしっかり捉え、そこに佇む時間が大切になるのだと思います。
自分の中心を感じ、その要求に沿って動くことは心身の充足に繋がります。
たとえ一日に短時間であっても、レイキの活用でこれらの感覚を得ることが可能となります。
レイキは自他へのヒーリングはもちろん、自身の中心を知る事にも繋がっていくのです。
3-4 レイキの10大特徴
①アチューメントを受けるとヒーリングが可能になる
アチューメントによって氣の流れが自然に整い、修行訓練を行わなくてもその日からヒーリングが出来るようになります。
②一生有効
レイキのアチューメントを受けると、たとえ使わなくても一生涯、レイキは出すことが出来ます。しかし、ファーストのアチューメントによって得られる能力は、初歩的かつ基本的なものです。これを高度に高めるのは、各自の修養にかかっています。つまり、全く使わなければいつまでも初歩的な能力に留まる事になります。
③使うほどパワーアップ
レイキヒーリングは、使えば使うほどその力は強くなります。また、いくら使っても氣が枯れる事はなく、自他共に癒されていきます。
④注意集中が不要
レイキヒーリングは、ただ手を当てるだけで必要なだけのエネルギーが自動的に流れます。よって、流すための意識の注意集中は一切不要です。意念や観念によるヒーリングは、自分の精神エネルギーを使うヒーリングとなり、不調和を生み出しやすくなります。リラックスして、無心に手を当てながらヒーリングを行いましょう。
⑤邪気を運ばない
レイキは身体集中で行うと、ネガティブなエネルギーを運んだり、邪気を受けたりすることはありません。しかし、意念や観念を使ったヒーリングをすると、邪気を受けてしまう(相手のネガティブなエネルギーと交換してしまう)事もあります。治そう、改善してあげようという気持ちが強すぎると、自分の精神エネルギーを使ったヒーリングになりやすいので、意識を使って流そうとするのではなく、いのちの動きと同調し、佇むようにして手を当てる事を心がけましょう。
⑥信じなくても有効
レイキは宗教や思想に関係なく、また信じる信じないに関係なく、その効果を発揮します。レイキの受け手に意識が無くても、また動物や植物たちにも効果があるように、レイキは必要な場所へ自動的に流れます。ただし、嫌がっている相手には無理矢理ヒーリングを押し付けないようにしましょう。
⑦人間以外にも有効
レイキヒーリングは、宇宙間に存在する全ての事物に対して有効なので、動物や植物だけでなく、鉱物や無生物、場(空間)のエネルギー浄化にも活用できます。
⑧他のテクニックとも併用可能
レイキと医療や他のテクニック(鍼灸・気功・整体・アロマテラピー・マッサージ等)を併用することで、より効果を増す事が期待出来ます。
⑨時空超越(遠隔ヒーリング他)
レイキシンボルの活用により、時間空間を超越して遠隔ヒーリングや過去へのヒーリングが可能となります。またカルマやトラウマ等を浄化することも可能です。
⑩自身の本質である身体感覚の向上
セルフヒーリングや自己浄化法、瞑想等を通じて身体感覚を感じ、日常的にレイキと響き合うことによって、自分自身の本質である身体感覚を向上させることが可能となります。
身体感覚の向上によって、レイキを日常に活かし、平安を得ることが靈氣法の神髄であると言えます。
(以上、一部抜粋して公開)